伴侶の病

2007年11月25日
もし夫に癌が見つかったら・・・と思ったときに突然襲ってきた不安は、父の癌を知らされた時の感情とは異なるものだった。

父の時は、たった一人の大好きな父を失うかもしれないという、悲しみ。夫の場合は、衝撃的な不安。どこかしら甘やかな悲しみではなくて、もっとエゴイスティックなもの。
そうなったらどうしよう?死なれたら困る。路頭に迷う。
夫の身体を心配すると同時に、いえ、それより先に、自分の人生を私は心配し不安に駆られたんだ。なんてことだろう。でも、人生を共にする伴侶の病はそういうことなんだな。立っている自分の足元が突然崩れ出すような不安。

父の治療中、母が「お父さんにはなんとしても治ってもらわなくちゃ・・」と呪文を唱えるように何度も言っていたのを、私は冷ややかに聞いていた。
母の気持を、不安を、判ってなかったな。

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