宮部みゆきとか北村薫を読んでいると、平らかに均されていくような気がする。
主人公はたいてい「善き者」でお行儀が良い。靴はちゃんと揃えて脱ぐだろうし、ゴミはちゃんと分別して決められた日時に出すだろうし、買ってきたスーパーのお惣菜であってもちゃんと皿に盛りなおして食べるだろうし、もしかしたら箸置きなんかも普段使いしているかもしれないし、「いただきます」と声に出して言っているだろう、天涯孤独なひとり住まいであったとしても。自販機で缶コーヒーを買ってお釣りが余計に出てきたりすると、その10円がなんとはなしに重荷で、通りがかったお稲荷さんのお賽銭箱に投げ入れて手を合わせてホッとしたりするんだろう。
宮部みゆきや北村薫をミステリと思って読んでいくと、その温さに物足りない気になったりもするけれど、エネルギーがまわらなくて停滞気味の精神状態のときはちょうどいい。誰かに頭を撫でられたときのほわっと力が抜ける感覚を思い出せる。撫でられて平らかになるのが気持良いときもある。
主人公はたいてい「善き者」でお行儀が良い。靴はちゃんと揃えて脱ぐだろうし、ゴミはちゃんと分別して決められた日時に出すだろうし、買ってきたスーパーのお惣菜であってもちゃんと皿に盛りなおして食べるだろうし、もしかしたら箸置きなんかも普段使いしているかもしれないし、「いただきます」と声に出して言っているだろう、天涯孤独なひとり住まいであったとしても。自販機で缶コーヒーを買ってお釣りが余計に出てきたりすると、その10円がなんとはなしに重荷で、通りがかったお稲荷さんのお賽銭箱に投げ入れて手を合わせてホッとしたりするんだろう。
宮部みゆきや北村薫をミステリと思って読んでいくと、その温さに物足りない気になったりもするけれど、エネルギーがまわらなくて停滞気味の精神状態のときはちょうどいい。誰かに頭を撫でられたときのほわっと力が抜ける感覚を思い出せる。撫でられて平らかになるのが気持良いときもある。
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