期待して読んだせいかもしれないけれど、なんだろう、印象としては「ありきたり」という感じ。この人の社会派と言われるジャンルでは「白夜行」のほうが小説としてずっと良いと思うし、好きだ。
「さまよう刃」には、葛藤がない。被害者遺族であるという、圧倒的なエクスキューズがあるからだと思うんだけど。
被害者遺族による復讐という話しを、ここ数年の凶悪犯罪やその後の大きな刑事裁判をニュースで見る側の(つまりは読者の)あまりに素直な感情的流れというのか世論というのか、それにおもねて書き過ぎてるような。
「手紙」なんかは、もっと葛藤があった。被害者遺族か加害者親族かの違いだけではない、小説としての厚みが違うという印象。
「さまよう刃」には、葛藤がない。被害者遺族であるという、圧倒的なエクスキューズがあるからだと思うんだけど。
被害者遺族による復讐という話しを、ここ数年の凶悪犯罪やその後の大きな刑事裁判をニュースで見る側の(つまりは読者の)あまりに素直な感情的流れというのか世論というのか、それにおもねて書き過ぎてるような。
「手紙」なんかは、もっと葛藤があった。被害者遺族か加害者親族かの違いだけではない、小説としての厚みが違うという印象。
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