晩秋の庭
休みの日には、せっせと庭を掃いている。
この時季は掃いても掃いても落ち葉である。きりがない。きりがないのがいいのだ。ハナミズキやコブシのからからと乾いた葉っぱを掃き寄せるときは軽快だ。モミジの下は庭石があって堆積した落ち葉が勝手に腐葉土化してふかふかだ。厄介なのはツツジの茂み。ツツジってほんと花も葉も散り際がだらしないったら。べたついた葉が落ちきらないで残っていて、えい面倒と株をがさがさ揺すると薮蚊や蜘蛛が飛び出してくる。庭の踏み石周りは地衣類や実生の若芽が生えていて可愛らしいのですこしばかり気を遣う。父はこぼれ種には鷹揚で、こんなところにという実生を面白がってそのままにしておくので庭はかなり混沌としている。そんなところも面白い。ひととおり掃いて塵取りを取りに戻るとまた落ち葉のモザイクなのである。きりがない。きりなく、無心である。

コメント

はち
2009年11月28日10:45

いつも通る道沿いに小さな栗畑があります。今朝、その道を通ると、栗の落ち葉が広がっていて、晩秋を実感。そして、これを掃くのは大変だなと思いながら見てました、なるほど必要なのは無心なんですね(笑

新芽を見て晩冬を、むせるような花の香りで晩春を、イガグリが大きくなるのは晩夏と、この栗畑は四季を教えてくれるので好きです

ちなみに、実生(みしょう)や地衣類を認識している美藤さん、なかなかのナチュラリストですね、もしかしてお父さんの影響?

美藤
2009年11月30日14:47

ナチュラリストなんてそんなハイカラな人ではないですけれど、庭で遊ぶのが好きな子供だったので父の庭いじりの傍らで見覚えたんでしょうね。父は単なる植木好きのじい様なのですが、父の庭や鉢では木々がよく茂ります。私が買ってきては放置した鉢植えが数年後には野生的に枝葉を伸ばしていることも多いです。なので和洋混沌としたヘンテコな庭になっています。意外性の庭とでも申しましょうか・・。

栗畑は農家が廃耕地にするわけにはいかないので手間いらずの栗を植え始めて増えたらしいですが、今では畑と住宅が混在している東京近郊の風景としては馴染み深いものですね。栗の青々とした若いイガが生っているのが好きです。栗の花の香り、夏の始まりを告げる匂いですね。くっさ~いと言えるのはコドモ、オトナは気付かぬフリして沈黙いたしまする(笑)

雨上がりの今日、湿った落ち葉はとても良い匂いがしました。

はち
2009年12月1日12:31

なるほど、あの栗畑は消極的な選択の結果だったんですね、
あと、うちの近所の多いのは植木畑、キンモクセイの花の季節、贅沢な気分が味わえます、栗の花とは大違い(笑

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