地震の直接的な被害からは免れた東京で、今まで通りに生活することが大事と思いつつも、そう思うことが既に今まで通りではないのだ。時間が経つにつれてボディブローのように違和感と疲労感、不安感が積もってゆく。

0.3秒くらい意識がとんで、刹那、世界の輪郭がブレたような感覚に陥る。すぐに戻るけれども、じわじわと疲れる。


大きなスーパーマーケットの棚は、虫食いの痕のようにガラガラだったりもするけれど、バックヤードから品物は出てくるし、パンだって牛乳だってタイミングが合えば手に入る。品切れなら、「あ、ないのね」で済む話だ。
危機感での買いだめというのもあるのだろうけれど、みんな「買いたい欲求」が溜まってたんじゃないかなとも思う。女はお買い物が好きだ。百均ショップのハンカチ一枚でも、ワゴンセールのメロンパン1個でも、「買う」ことは楽しい。
ここ数年、不景気感が続いていて、無駄な買い物はするまいとあれこれ考えて、カゴに入れた品物をやっぱり棚に戻したりしていた。ちょっとそういうのに飽きてたんじゃないかな。
震災で、大義名分もらった感じなのじゃないかな。今日は使わないけど、明日必要になるかもしれない、あったら助かるかもしれない、備えあれば憂いなしという口実。買うものは日用品で、お洒落なものでも贅沢品でもないけれど、無駄買いする楽しみ、みたいなものにちょっと飢えてたから。

そんなこんなもひっくるめて、やっぱり今までとは違ってしまった、そんな気がする。3月11日を境に。それ以前とは、やっぱり何かが違っているし、これからもっともっと違いが際立ってくる気がする。

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年5月  >>
27282930123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

お気に入り日記の更新

この日記について

日記内を検索